アンプラグドプログラミングとは? プラグドプログラミングとの違い

◇--プログラミングのこと ◇用語

アンプラグドプログラミングの意味


unplugged programming


un (アン) は英語でよく使う否定を表す接頭辞です。


  • アンタッチャブル(触れることができない)
  • アンハッピー(不幸)
  • アンナチュラル(不自然)

のように、後ろに使われる言葉の否定で使われます。



アンプラグドは、電気のプラグを抜いた状態のことをイメージしてください。

電源を使わない、すなわちパソコン・タブレット・スマホなどを使わないプログラミングのことを「アンプラグドプログラミング」と呼びます。






プラグドプログラミングとアンプラグドプログラミングの比較


アンプラグドプログラミング


メリット

■パソコンやタブレットが無くても学習できる
アンプラグドプログラミングは、パソコンやタブレットなどのデジタルデバイスを必要としないため、ITに詳しくない人でも始めやすいというメリットがあります。


■他の教科と並行して学習できる
プログラミングと聞くと「理数系」だというイメージがあると思いますがそのイメージは半分正しくて、理科と数学を学習すると自然とプログラミング学習と同等の学習になります。
ちなみに残りの間違っている半分は、プログラミングは「文系」でもできます。
文章をよく読み理解して、原因から結果を導き出す推理力があるとプログラミングに役立ちます。


■遊びで身につく
LEGOブロックや積み木、パズルやクイズなど遊びながらプログラミングを身につけることができます。
専門的な知識を必要とせず、ゲームやアクティビティを通じてプログラミングの基本的な概念を理解することができます。


■低年齢から取り組める
アンプラグドプログラミングは、パソコンの操作やプログラミングの知識がなくても、身の回りにあるものや道具を使って取り組むことができます。
そのため、小学校低学年やプログラミングに興味がない子供でも、楽しみながらプログラミングの基本を学ぶことができます。



デメリット

■プログラミング技能は身につかない
プログラミング的思考、つまり考え方を身につけることができるのですが、実際のコーディング(※)方法は分からないままです。
必修化された小学校のプログラミング教育の指針ではコーディングができることを目標にしていないので、思考だけ身につけば良いとされているのですが、実際にコーディングしてみるとイメージと違うかもしれません。
(※コーディング:プログラムを動かすための命令を書くこと)


■プログラミングに対する苦手意識が生まれる可能性
退屈で面白くないと感じてしまうと、子供のコンピュータやプログラミングへの興味がなくなってしまう可能性があります。
無理やりやらせることは避け、子供が楽しんで取り組めるようにすることが大切です。




プラグドプログラミング(PCやタブレットを使ったプログラミング)


メリット

■結果が目に見えるので分かりやすい
自分で入力したプログラムを実際に動かすことで、結果が目に見えて分かりやすいです。


■遊びで身につく
「マインクラフト」や「はじめてゲームプログラミング」など、プログラミングを題材にしたゲームソフトがたくさん売られています。
ゲームで遊んでいるつもりで自然とプログラミングが身につきます。


■一人で学習できる
アンプラグドプログラミングでは、採点など正誤の確認や考え方のアシストをするのに親の補助が必要になってきます。
プラグドプログラミングは、使用するソフト(アプリ)によりますがほとんどがソフト内でアシストしてくれますし、直感的に分かりやすく作られている物が多いので説明がなくても理解しやすいです。


■よりイメージしやすい
ゲームでよくある、[←]を押すと左に向かって走る、[→]を押すと右に向かって走る、[x]を押すとジャンプするという動きをどうやって実現させているのか、実際に作って見れるのでよりイメージしやすくなります。



デメリット

■費用がかかる
パソコンやタブレットなどのデジタルデバイスが必要になるため、費用がかかる場合があります。


■プログラミングに対する苦手意識が生まれる可能性
難しいと感じてしまうと、子供のコンピュータやプログラミングへの興味がなくなってしまう可能性があります。
適度な難易度から始めることをお勧めします。


■視力の低下や肩こりが心配
画面をずっと見ていることになるので、視力の低下や、肩や首の凝りや腱鞘炎などの身体の不調が気になるところです。
こまめに休憩し、時間を決めて取り組む必要があります。





アンプラグドプログラミングの例


アンプラグドプログラミングの例としては、以下のようなものが挙げられます。


ブロックを使ってロボットを動かす

ブロックを使って、ロボットの動きをプログラミングすることができます。
例えば、ブロックを使って、ロボットが線をたどるようにしたり、障害物を避けて進むようにしたりすることができます。



紙とペンを使ってゲームを作る

紙とペンを使って、簡単なゲームを作ることができます。
例えば、紙にマス目を書いて、マス目ごとに異なる指示を書いて、その指示に従ってゲームを進めていくことができます。



カードを使ってアルゴリズムを表現する

カードを使って、アルゴリズムを表現することができます。
例えば、カードに「左に曲がる」「右に曲がる」「進む」などの指示を書いて、その指示を組み合わせてアルゴリズムを表現することができます。



ダンスや演劇を使ってプログラミングの概念を表現する

ダンスや演劇を使って、プログラミングの概念を表現することができます。
例えば、ダンスでアルゴリズムを表現したり、演劇でコンピュータの仕組みを表現したりすることができます。

具体的なアンプラグドプログラミングのアイデアとしては、以下のようなものが挙げられます。

お絵かきゲーム

紙にマス目を書いて、マス目ごとに異なる指示を書いて、その指示に従ってお絵かきをするゲームです。


迷路ゲーム

紙に迷路を書いて、迷路を抜け出すための道順をプログラミングするゲームです。


ダンスゲーム

ダンスの振り付けをプログラミングして、その振り付けを踊るゲームです。


演劇ゲーム

コンピュータの仕組みを演劇で表現するゲームです。






遊びながらでも身につく

小学校のプログラミング教育必修化で不安に思っている親御さんも多いかと思いますが、特別な事をしなくても昔から子供達が行っている知育的な遊びだったり、テレビゲームをやっているだけで自然と身につくことがあります。
それほど怖がらなくても大丈夫な教科です。






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